逆襲 クラウドコンピューティングをめぐる批判と反批判
最初から胡散臭い、腐臭が漂っていた感のある「Web 2.0」であるが、Web 2.0 Expo Tokyo 2008が中止となったようである。
オライリーが来ないから–「Web 2.0 Expo Tokyo 2008」中止の背景:ニュース – CNET Japan
Web 2.0 Expo Tokyoの来年以降の予定はまったくの白紙の状態だ。CMPテクノロジーは、「1年後にこの分野がどうなっているかという問題もある。
また流行語として(笑、Web 2.0の代わりに最近よく使われるのが「クラウドコンピューティング」である。
言葉の独り歩きの宿命「クラウドコンピューティング」
まず、クラウドコンピューティングという言葉をつくったのは、多分、GoogleのCEOのEric Schmidtである。
クラウド・コンピューティング,異なる観点が混乱を招く:ITpro
市場調査会社の米Gartnerは米国時間2008年9月29日,「クラウド・コンピューティング」という言葉の解釈に混乱が起こっているとする分析結果 を発表した。人々がこの言葉を使うとき,概念に着目して語る場合と技術インフラに着目して語る場合の2通りがあり,それらを整理する必要があるという。
混乱もまた、流行語の宿命だろう。
そして、わけも分からず称賛する人がいれば、当然批判する人も出てくるわけだ。
そして、批判の反批判も起こってくる。
OracleのエリソンCEO、「クラウドコンピューティング騒ぎ」をこき下ろす (1/2) – ITmedia エンタープライズ
クラウドコンピューティングは、顧客が自分のアプリケーションやデータをベンダーのインフラ上で運用してもらい、Webを通じてアクセスするという方式。 Google、Amazon Web Services、IBMなどの企業が、このモデル活用してビジネスチャンスを獲得するのに成功している。
われわれがクラウドと呼んでいるものの多くは、2000年ごろからこのWeb 2.0の世界の表面にクラウドという比喩が浮かび上がるまでは、グリッドコンピューティングとかユーティリティコンピューティングと呼ばれていた。ちなみ に、Web 2.0も悪口をたたかれている用語だ。
Googleがクラウドコンピューティングというコンセプトの上に強大なビジネスを構築し、Microsoftを狼狽させたのは、Googleの SaaS型コラボレーションソフトウェアビジネスのおかげだ。Amazon Web Servicesは、ホステッドコンピューティングの様相を日に日に変えつつあり、いいか悪いかは別にして、多数のPaaS(サービスとしてのプラット フォーム)型ベンチャー企業を生み出した。
IBMは、顧客のアプリケーションをホストするために新しいデータセンターを設立したり、既存のデータセンターを開放したりするのに、何十億ドルもの資金を惜しげもなく投入している。
Microsoftも本気でクラウドコンピューティングへの進出を目指しており、Microsoft Officeなど伝統的にオンプレミス型だったソリューションをSaaSとして提供している。
上記の記事は、クラウドコンピューティングについて非常に良くまとまったものとなっている。
それだけに、エリソンの批判がややずれているという指摘も、理解できるというものだ。
また、クラウドが誰の支配下にあるのか、誰が推し進めようとしているのか、そこから逆襲が起こってくる。
「愚かな考え」–R・ストールマン氏、クラウドコンピューティングを一蹴:ニュース – CNET Japan
フリーソフトウェア財団(FSF)の創設者で、OSのGNUの開発者でもあるRichard Stallman氏は、クラウドコンピューティングなど「愚かな考え」であり、いずれベンダーロックインやコストの急増につながると指摘する。
「コンピューティングは、自由を尊重するプログラムを使って、自分のコンピュータ上で行うべきだ。プロプライエタリプログラムを使ったり、他人のウェブサーバを使ったりすれば、無防備な状態になる。ソフトウェア開発者の管理下に置かれたも同然だ」(Stallman氏)
確かに、ビジネスとしてはクラウドコンピューティングは、これからの趨勢かもしれない。
だがしかし、情報の支配や自由などを考えた思想・哲学の問題となると話は変わってこざるをえない。
クラウドコンピューティングの運命やいかに?
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